『 匠の世界 』木竹工

日本は木と竹の文化の国である。

建築もインテリアも、食器から人形や面まで、広汎に木や竹が利用されてきた。
染色や織物同様、その木工技術は世界でも最高峰の地位を確立している。

1400年以上前、奈良に都がつくられたときから、日本には豊かな木や竹を利用して、便利な道具や壮大な芸術品をつくる伝統があった。高度に発達した木工技術がどのように発展してきたのか、職人と一緒に体験してみましょう。

木工・竹工芸の技術

  • 木工芸品: 木目の組み合わせを考え、正確に木を切り出すのが指物の第一段階である。その後、鉋(かんな)で削り、凸凹を彫り、接合する。箱のような製品を作るには、木を直角につなげます。釘などの金物は一切使用しない。
  • 木材のくり抜き加工: 彫刻刀やノミを使って、ブロックから木片を削り出すのが「くりもの」。複雑な曲線や球体などを作ることができる。
  • 旋盤加工: 旋盤の上で木材を回転させ、刃物を当てて形を作る「挽物」。丸いお盆や器、お椀などを作ることができる。刃の角度によって、さまざまな形を作ることができます。旋盤の回転数を一定に保つことで、左右対称のバランスのとれたものができます。
  • 曲げ木: 曲げわっぱには2種類あります。まず、細い木を熱して柔らかくし、ひねって円柱状にする方法。もうひとつは、ノコギリで木材をほとんど切断せず、短冊状に残し、それを曲げたりつなげたりして多角形を作る方法である。

木と竹の工芸品の数々

漆器・竹細工

日本の職人たちは、芸術品や工芸品を作るとき、それぞれの職人が得意とする工程を分担して作業するのが一般的です。そのため、職人たちはそれぞれ別の工房で作業をしています。そのため、作品の全体像を見ることは難しい。しかし、この京都の工房では、美しい織物のバンボオウェアと鮮やかな漆器の各工程を一度に見ることができる。

組子

組子とは、京指物と同じように、薄く削った木片をさまざまなパターンで組み合わせ、釘を使わずに精巧な装飾を施したパネルや間仕切りを作る建具の一種です。自然や花からインスピレーションを得た模様は、精巧で見ごたえがある。また、風通しや採光を確保すると同時に、孤独感や閉塞感を与えるという2つの目的もあります。組子職人の正確無比な才能に驚かされるイベントです。

手作業で作られる灯籠

日本の伝統的な提灯は、竹と和紙で作られることが多い。この体験では、職人のそばで、何世紀にもわたる技術を駆使して、伝統的なものから現代的なものまで、どんなモダンな家にも調和するような提灯を作ることができるのです。この工房の職人は、持続可能な技術に情熱を注ぎ、自然素材を使った作品を作っています。日本には竹が豊富にあり、その種類も豊富です。強度があり、しなやかで、細い繊維に分けることができるため、提灯に最適です。

京指物(きょうさしもの

京指物とは、釘を使わずに木材を接合する工法のこと。平安時代(8~12世紀)、寺社建築の増加による宗教的装飾品や茶道具の需要に対応するため、京都で確立された方法です。その特徴は、木目を生かしながら形を整え、縁を正確に仕上げ、丈夫に仕上げる繊細さにある。今回は、その木工芸品の製作工程をご紹介します

日本発の扇子

何百年も前から、体を冷やすのに効果的な道具として、この壊れやすい器具が作られてきた。また、歌舞伎では扇子を開くという動作で、優雅さを表現したり、演出効果を狙ったりしてきました。扇子の骨組みから、紙や布の貼り付け、絵付け、組み立てまで、88の工程を体験していただきます。京都で最も古い扇子の老舗、創業300年の家業の工房で行います。